言論の自由とは
「言論の自由」とは民主主義の根幹である
などということはわざわざ言うまでもない事だと思う
しかし昨今、どうにもこれを理解してない人を度々見かける
ということで「言論の自由」とは何か? についていま一度考えてみたい
「自由」というのは何をしても「自由」である
何らかの制限があることを「自由」とは言わない
制限のある「自由」というのは、そもそも「単語」としておかしいのだ
では「言論の自由」なら「何を言ってもいいのか?」となるのだが、これは「言論の自由」の範囲内で「自由」ということになる
どういう事かといえば、日本国憲法で定められている「権利」は「言論」だけではない
世の中には様々な「権利」のある中で、権利と権利が衝突する場面がしばしある
例えば「プライバシー権」は昨今、基本的人権の一部と認識され保護されているが「言論の自由」だからと言って他人のプライバシーを公言することは許されるのかという話である
憲法には「公共の福祉」という言葉がある
これは憲法解釈上は権利同士の利害調整という意味であると解釈されている
つまり「言論」という権利と「人権」という権利が衝突する場面で、どちらの権利が優先されるかという調整を「公共の福祉」という言葉で表現されているということだ
結論としては「言論の自由」は他の権利を侵害しない限り「自由」ということであり、事前に「言論の自由」に当てはまるとか当てはまらないとかを分別するという話ではない
「言論の自由」は何を言っても「自由」であるが、他の権利を侵害する場合には利害の調整「公共の福祉」が必要だということである