日本は本当にバブルなのか?
最近の株価の上昇を「バブル」というのは相当に違和感がある
異常な株価には違いないが「実体経済を反映してない」というのも少し違う
まず「バブル」というのは「信用買い」つまり「借金」のことだ
値上がりを期待して借金して買いポジションをとるが、価格が暴落して不良債権が大量に発生する
借りて買った値上がり部分を「バブル(泡)」という
が、今回の現象は明らかに違う
「実体経済を反映してない」も少し違っていて、既に日本はある種の統制経済に入っていて、買い物や旅行に出かけることすら実質禁止状態にある
つまり政府が人為的に消費を禁止しているようなものだ
一方で政府はどんどんお金を供給し続けてもいる
そうなればお金をもらっても使いみちがない投資家や資本家が、株式市場に大量のお金を供給することになる
コレが株価上昇の理由とするなら「実体経済が国家統制状態にある結果として株価が上昇した」というコロナ禍における実体経済をモロに反映した結果の株価上昇といえるのではないか?
たぶん多くの運用担当者もそんなことは分かっていて、まったく対策をせずに熱に浮かれて株を買っているというより、あまった資金をとりあえず株で回す程度に考えているのだろう
であるなら今後起こるであろう株価の暴落も想定内であり、影響は限定的なものになるのではないか
さらにいえば株価上昇の原因がコロナ禍における統制経済にあるのだから、コロナ禍が落ち着き経済が回復基調になり、自由市場経済が動き出せば株価は下落すると考えられる
すると今度は「経済が回復基調なのに株価が下落はおかしい」とか言い出すやつが出てくるだろうが、事情を理解していればおかしい事はなにもないのである
ただ気がかりが2つ
一つは経済が回復基調になり株式市場から資金が流出するという下げ圧力と、経済が回復基調になり株価を押し上げるという上げ圧力が同時に起こる結果として、どういうことになるのかが分からないということ
もう一つはもっと深刻で経済が回復基調になると政府が「コロナ増税」とか言い出して、一気に「緊縮財政」に舵を切りかねないということだ