言論と名誉毀損
「言論者は誹謗中傷に耐え続けなければならないのか?」
これに対する回答は一つ
「言論者は反論に対して再反論もしくは説明をもってして、自らの正しさを証明しなければならない」
ということだ
つまり「言論者」は「言論」によってのみ自らの正当性を証明できる
で書いたが、裁判で勝利しても正しさを証明することはできないのである
最近、言論人が「名誉毀損」で反論者を訴えるという行為をよく見かけるようになった
しかし「名誉毀損」というのは他者の発言で社会的地位が低下し損害が生じたという訴えであって、真実が何かを決めることではない
仮に反論が事実であっても「名誉毀損」成立しうるし、逆に言えば「名誉毀損」は事実であるかどうかを問題にしていない
つまり「名誉毀損」で勝利しても正しさを証明できないのである
できないどころか言論に対して言論以外の方法で対抗する行為は多くの人に増々不信感を与えることにすらなる
一般に裁判に訴えるという行為は法によって反論を封じる行為であり、言論人がこれをやることはほぼ禁忌といってよいだろう
これは言論人が「言論では戦わない」と宣言していることと同義であるのだから