熊の話
よくこういう話を聞く
「人間の開発によって熊の生息域が脅かされた結果として熊が街に降りてくる」と・・・
それっぽい話に聞こえるが冷静になって考えてみればおかしな話である
例えば10頭の熊が生息できる面積の土地があるとする
そこに11頭目の熊が生まれれば1頭が弾かれて街に降りてくる
そこで面積を2倍にして20頭の熊が生息できる面積の土地を確保する
すると21頭目の熊が生まれた時点で熊は山を降りてくる
つまりは「熊は山を降りてくる」という事態と生息域の面積は関係がないという事になる
こういう話を聞いた
「本来、山と集落の間には人間が管理する里山があったが、近年、これらの里山は管理されず放置され荒れ放題になっている。結果として人が住む集落と熊が住む山との間にあった緩衝地帯である里山がなくなり集落と山との境界が隣接するようになった」と
この方が説明としては説得力がありそうだ
世の中に常識となっている言説の根拠を探ると案外あやふやであったりすることは多い
「人間の開発によって熊の生息域が脅かされた結果として熊が街に降りてくる」
何事それっぽく聞こえる通説は「根拠はなにか?」と疑ってみる必要があるのだろう・・・