時事備忘録

最近物忘れが酷いので・・・

リベラルとリベラルのねじれた思想

「リベラル」を日本語に直訳すれば「自由主義」である

自由主義」の「自由」は何に対してか? ということだが、これは「権力」に対してである

「権力」と聞くと日本では良い印象を持たない人が多いのだが(これは教育の失敗)たとえば「権力」には生活保護社会保険などの公的サービスや所得の再分配などの国家機能も含まれる

「リベラル」を「反権力」と考えるなら「リベラル」が目指すものは「小さな政府」であり「夜警国家即ちある種の無政府主義である

つまり低い税金、低い社会保障、低い公的サービス。これが「リベラル」つまり「自由主義」である

そしてその反対は「ソーシャル」つまり「社会主義」であり「大きな政府」が高い税金、高い社会保障、高い公的サービスを行う

ただしこの「リベラル」は「欧州」でおもに発展した思想であり「米国」ではこれとはまったく違う思想に発展していった

「米国」では「欧州」という「保守」の権威に対する「リベラル」自由主義)であり、また「キリスト」の権威に対する「リベラル」(自由主義)であるという考え方から「自由主義の国」として生まれたわけだが

これに対して

つまり何でも自由な状況は本当に自由なのか?  

なんでも「自由」を放置すれば特権階級のみが「自由」を享受することになるのではないか?

ぶっちゃけ「金のある奴」だけが「自由」になるのではないか?

結果として米国のリベラル(自由主義)は欧州のリベラル(自由主義)に対するリベラル

つまり欧州で「ソーシャル」と呼ばれる左派思想的なモノをリベラルと呼ぶようになった

ここで欧州でいうリベラルと米国でいうリベラルは完全にねじれてしまったのだ

欧州では「リベラル」と「ソーシャル」というわかりやすい図式なものが、米国では「自由主義の解釈の違いで「保守」と「リベラル」に別れ「米国保守=欧州自由主義」であり「米国リベラル=欧州社会自由主義となっていった

そして日本では欧州のリベラルを「自由主義と呼び米国のリベラルを「リベラル」と呼ぶようになっていった

さて最初になんと書いたか、読み返してみてほしい

「「リベラル」を日本語に直訳すれば「自由主義」である」

やれやれである・・・・