時事備忘録

最近物忘れが酷いので・・・

日本学術会議の件 その2(国民主権)

日本は憲法で定めのある通り「国民主権」の「民主主義国家」である。これに異論がある人はいないだろう。

国民主権」とは何か? これは司法、立法、行政において主権者国民の意思が反映されるということである。これは民主主義の大原則であって民主主義国家の根幹といえる

議会制民主主義において国民が議員(立法)を選び、選ばれた議員が立法し予算を承認し総理大臣を選任する。総理大臣は各国務大臣を任命し、国務大臣は各官庁を統括する

つまりこれが「間接民主主義」であり、もとをたどっていって【国民】にたどり着かない仕組みは民主主義の原則に反する

 

さて日本学術会議である。学術会議はその会員に人事権があるという解釈は前述の「民主主義の原則」から有り得ないことなのがわかるだろう

なぜなら学術会議会員は国家公務員でありながら国民選挙を経て任命された訳ではない。国民選挙を経て任命されていない人々(公務員)に人事権があるのなら学術会議は国民主権のどことも繋がっていない

 

学術会議の議論で目につくのはまさに「国民不在」という点である。その論調は「学者は一般国民とは違った特別な地位と権限がある」と言わんばかりである

多くの人が学術会議に疑問の目を向ける理由はこうしたある種の「選民思想」であり、このような組織を国家組織として維持するのが適当なのかということであろう

 

世界の多くのアカデミアが政府から独立した民間組織であり、内閣府の直轄の政府組織なる形態は先進国ではありえないことだ。独立した民間組織であることは「学問の独立性」を維持する為に重要であり、政府機関でありながら「学問の独立性」などという理屈はまったく成り立たない

中国などのアカデミアは政府機関であるが当然政府から独立してない

 

政府機関でありながら政府から独立という理屈がどれほど馬鹿げているか分かるだろう