尖閣諸島の戦略的価値は?
最初に結論から
つまり尖閣諸島にあるのは「政治的意味」であって「戦略的」にはまったく価値のない島であるということだ
これをなるべく簡単に説明するとこうなる
・沖縄を手に入れれば尖閣諸島は自動的に手に入る
・尖閣諸島を手に入れても何も手に入らない
・東シナ海の制海(空)権があれば尖閣諸島への上陸占拠は容易である
・東シナ海の制海(空)権がなければ尖閣諸島に上陸できても物資が補給できず
上陸部隊は餓死する
・尖閣諸島のような小島では部隊は自給自足はできないし、
外からの猛烈な砲爆撃には耐えられない。さらには退却する場所もない
これらは太平洋戦争中に日本軍が南方の島々でどういう事になったかを見ればよく分かるだろう
米軍は小島を占拠する日本軍を無視する方針を取り、日本軍は戦うことなく餓死していった・・・誰でも知っていることだと思う
このように考えれば尖閣諸島の占領条件は東シナ海の制海(空)権の確保が絶対条件であり、近年、中国が海軍を大増強していることとも符合する
そして奄美から八重山諸島へ至る中国の言うところの「第一列島線」より内側の確保。つまり第一列島線の内側に日米を入れない事が重要になる
しかし「第一列島線」の島々はほぼ全て日本領であり(あとは台湾)第一列島線の内側に日米を入れないためには、そもそも「第一列島線」から今存在する日米を追い出す必要がある
つまり東シナ海の制海(空)権の確保には沖縄から自衛隊と在日米軍を追い出すことが必須の条件となる
ここから考えれば中国による尖閣諸島の占領には沖縄攻略が絶対条件であることがわかるだろう・・・
そして尖閣諸島にある「政治的意味」とは日米の出方を見るためのリトマス試験紙でしかないということ
ここに揺さぶりをかけて日米の出方を探るのは中国にとって重要ではあるのだがそれはあくまで手段でしかない
中国の目線は初めから尖閣諸島にはないのだ