時事備忘録

最近物忘れが酷いので・・・

外交・軍事を軽視する日本のアカデミズム

坂本龍一氏「戦争は外交の失敗と定義されている。攻めてきたらどうするんだという人がいるが攻められない様にするのが日々の外交の力。それを怠っておいて軍備増強するのは本末転倒」

これを聞いて「日本もここに極まった」と今更ながらに再認識した

 

言うまでもないが「戦争は外交の失敗」などという定義は「国際学」や「地政学」などでは聞いたこともない定義である

本来、外交と軍事は不可分であり、車の両輪として互いに補完しあう関係にあるというのが学術上の常識である

例えばアメリカの外交が世界を動かすのは、その背景に世界最強の軍隊があるからであり、近年の中国の台頭もまた軍事力を背景としているのは誰でも知っている事実であろう

軍事力のない外交というのは両手を縛られてボクシングをするようなものである

坂本氏の発言がいかにトンデモな発言かというのはこのことからもわかると思う

 

しかし、なぜ「音楽家」が「外交軍事」について素人論を恥ずかしげもなく言えるのかについては理由があ

それは「外交軍事」に関する学問が日本にはほぼ存在しいからである

つまり「外交軍事」に関する学問がない=全員素人ということだ

全員素人なのだから思いつた底の浅い理屈をひけらかしても誰からも指摘されることがない

専門家がいないというのはそういうことなのだ

ではなぜ専門家がいないのかといえば、日本の学術界がこの種の学問を拒絶し「外交軍事」に無知であることこそ「アカデミズム」であるとしてきたからだ

最近の日本学術会議の件もしかり、日本に「外交軍事」の専門家がほとんどいないか、いても発言力が弱く影響力がないという事実

 

このことが日本の国益をどれほど棄損しているかについて考える時期がきているのではないか?